治療方針と治療の流れ
当院の治療方針:未来の「食べる・笑う」を守るために
歯科医師の役割は、単に「悪くなった歯を治す」ことだけではありません。
私は、歯科医師の役割は大きく分けて3つの段階があると考えています。
「予防」で、その最初の一歩を止めること。
「治療」で、その後の歩みを止めること。
「管理」で、再度進み出すのを止めること。
かつては「治療」が主体であった歯科医療も、「予防」と「管理」の目覚ましい進歩により、お口の健康をコントロールできる時代になりました。
長久手フラワー歯科口腔外科・矯正歯科では、この考えに基づき、皆様の「口腔崩壊」を防ぐために、予防・治療・管理を徹底して行っていきます。
なぜ予防と管理が重要なのか?
「歯」は、一度失うと二度と再生しない組織です。
虫歯で削ってしまえば、その部分はもう元には戻りません。
歯周病で歯を支える骨が溶けてしまえば、二度と骨が再生することはありません。
だからこそ、病気になる前に、あるいは悪化する前に手を打つ「予防」と、健康な状態を維持し続ける「管理」が極めて重要になるのです。
現在の研究では、虫歯や歯周病のリスクは、食生活、生活習慣、遺伝的要素、口腔内の細菌の種類や量など、様々な要因によって個人差があることが分かっています。
一律の治療ではなく、患者様一人ひとりの口腔内の状態を詳細に検査・診断し、そのリスクに合わせた最適なサポートを提供すること。これが、当院が目指す歯科医療の姿です。
「今」意識を変えることが、未来の「おいしく食べる」「楽しく笑う」幸せを守る、新しい道への第一歩です。
長久手フラワー歯科口腔外科・矯正歯科は、その第一歩を皆様と共に踏み出すお手伝いをさせていただきます。
お口や歯のことでお悩みの方は、ぜひ一度当院に足をお運びください。
当院の治療の流れ:3回カウンセリングで安心の歯科治療
当院では、患者様にご自身の口腔内の状態を深く理解していただき、納得して治療を受けていただくために、カウンセリングを特に重視しています。
初診から治療終了、そしてその後のメンテナンスに至るまで、合計3回の綿密なカウンセリングを実施することで、患者様と歯科医師が共にゴールを目指す、二人三脚の治療体制を築いています。
1. 初診コンサルティング
あなたの「お悩み」と「ご希望」をじっくりお聞かせください
長久手フラワー歯科口腔外科・矯正歯科にご来院いただいたら、まず最初に行うのが「初診コンサルティング」です。
この時間は、患者様が抱えているお口や歯のお悩み、過去の治療経験、そして「どうなりたいか」というご希望を、私たちがじっくりと伺うための大切な時間です。
「どこが気になるか」
「これまでどんな治療を受けてきたか」
「どんなふうに治したいか」
など、どんなことでもご相談ください。
皆様のお話を丁寧に伺い、お口の中の状態だけでなく、全身の健康状態やライフスタイルなども考慮しながら、最適な治療プランを導き出すための第一歩とします。
この段階では、無理に治療を進めることは一切ありません。
まずは患者様のお気持ちに寄り添い、信頼関係を築くことを最優先に考えています。
2. 各種精密検査
口腔内の「今」を徹底的に「見える化」します
初診コンサルティングで伺った内容をもとに、お口の中の精密な検査を実施します。
当院では、患者様一人ひとりの口腔内の状態を正確に把握するために、多岐にわたる検査項目を用意し、「診査診断システム」として体系化しています。
一番最初は、治療や歯のクリーニングは行わず、検査に時間をかけます。
「なぜ治療をしないの?」と疑問に思われるかもしれませんが、これは患者様のお口の状態を正確に診断し、その方に合ったオーダーメイドの治療計画を立てるために不可欠なプロセスだからです。
闇雲に治療を開始するのではなく、しっかりと診断資料を採取してから、適切な治療へと介入していくスタイルを徹底しています。
下記のような精密検査の結果を総合的に分析することで、患者様一人ひとりの口腔内の健康リスクを多角的に把握し、徹底的に分析します。
当院では、このリスクの把握こそが、成功する治療と持続的な健康維持の鍵であると考えています。
デジタルレントゲン撮影
歯や顎の骨の状態、隠れた虫歯や根の病変などを正確に把握します。
被ばく量が少なく、患者様の体への負担を最小限に抑えます。
口腔内写真撮影
お口の中の状態を細部まで記録し、治療前後の比較や、患者様への説明に活用します。
ご自身では見えにくい奥歯の状態なども確認できます。
歯周ポケット検査
歯と歯茎の境目にある歯周ポケットの深さを測定し、歯周病の進行度合いを評価します。
虫歯の視診・触診
専門の器具を用いて、目に見える範囲の虫歯の有無や進行度を確認します。
噛み合わせのチェック
歯の当たり方や顎の動きを確認し、噛み合わせの問題がないかを評価します。
位相差顕微鏡検査(保険適用)
35歳以上の方には推奨しております。
お口の中の細菌を採取し、顕微鏡でリアルタイムに観察することで、歯周病菌やカビ菌の種類、活動性を患者様ご自身の目で確認していただけます。
ご自身の口腔内にどんな菌がいるのかを知ることは、予防意識を高める上で非常に重要です。
唾液検査(自費)
ご希望の方には、唾液の分泌量、緩衝能(酸を中和する力)、虫歯菌の数、歯周病菌の活性などを詳しく分析します。
唾液検査の結果は、虫歯や歯周病のリスクを数値化し、よりパーソナルな予防プログラムを作成する上で役立ちます。
リアルタイムPCR検査(自費)
ご希望の方には、特定の歯周病菌の遺伝子を高感度で検出するリアルタイムPCR検査も実施可能です。
難治性の歯周病など、より詳細な細菌情報を知りたい場合に有効です。
3. お口の中のお掃除とセカンドコンサルティング
検査結果のご説明と治療方針の提示
精密検査が終わったら、まずは患者様のお口の中を清潔な状態に戻すための「お口の中のお掃除(プロフェッショナルクリーニング)」を行います。
これは、検査で判明したリスクをさらに詳細に評価するため、そしてその後の治療をより効果的に進めるために不可欠なステップです。
クリーニング後、改めて「セカンドコンサルティング」の時間を設けます。
ここでは、多岐にわたる精密検査の結果を、写真やデータ、顕微鏡の映像などを活用し、患者様ご自身にも「見える化」して分かりやすくご説明いたします。
「今、お口の中がどのような状態になっているのか?」
「虫歯や歯周病のリスクはどのくらいあるのか?」
「将来的にどのような問題が起こりうるのか?」
これらの疑問に対し、患者様が納得いくまで丁寧にご説明します。
そして、その検査結果に基づき、患者様一人ひとりに合わせた最適な治療方針と治療計画を具体的に提示します。
複数の選択肢がある場合は、それぞれの治療法のメリット・デメリット、費用、期間なども含めて詳しくご説明し、患者様ご自身で納得して選択していただけるようサポートします。
この段階で、治療に対する疑問や不安な点があれば、遠慮なくご質問ください。
4. 歯を守り、残すための治療
日本口腔外科学会認定医による高度な治療
セカンドコンサルティングで合意した治療計画に基づき、いよいよ本格的な治療を開始します。
当院の治療は、単に「悪くなった部分を削って詰める」という対症療法にとどまりません。
日本口腔外科学会認定医の資格を持つ歯科医師が、「歯を守り、残す」ことを最優先に考えた治療を提供します。
「なるべく削らない」MI(ミニマルインターベンション)治療
当院では、MI(ミニマルインターベンション:最小限の介入)という考え方を徹底しています。
これは、病巣部分のみを必要最小限に削り、健康な歯質をできるだけ残す治療法です。
高倍率ルーペを使用し、肉眼では見えないような小さな虫歯も正確に識別し、必要最小限の切削に留めます。
削る量が少なければ少ないほど、歯へのダメージは少なくなり、歯の寿命を延ばすことにつながります。患者様の歯を「一本でも長く、健康に」保つために、最善の治療を提供いたします。
5. サードコンサルティング
治療の成果と今後の課題を共有
全ての治療が完了したら、最後に「サードコンサルティング」を行います。
このコンサルティングでは、これまでの治療の道のりを振り返り、その成果を患者様と共に確認する時間です。
このサードコンサルティングを通じて、患者様ご自身が治療の成果を実感し、今後の口腔ケアに対する意識をさらに高めていただくことを目指します。
治療履歴のご説明
どのような治療を、いつ、どのように行ったのか、詳細な治療履歴を分かりやすくご説明します。
改善度合いの確認
治療によってお口の中の状態がどのように改善されたのか、治療前の写真と比較しながら具体的に確認していただきます。
残っている課題と今後の見通し
すべての治療が完了しても、完全にリスクがなくなったわけではありません。
今後のメンテナンスで注意すべき点や、残っている口腔内の課題、長期的な見通しなどについてもお話しします。
今後の患者様のご要望
治療が完了した今、患者様が今後どのようなお口の状態を目指したいか、どのようなことに気をつけたいかなど、ご要望を改めて伺います。
6. メンテナンス
生涯にわたるお口の健康をサポートする「予防と管理」の徹底
歯科治療は、悪くなった部分を治して終わりではありません。
治療で手に入れた健康な状態を維持し、そして将来にわたって虫歯や歯周病からお口を守り続けること。これが、「予防」と「管理」の真髄です。
長久手フラワー歯科口腔外科・矯正歯科では、治療後の患者様には定期的な「メンテナンス」をおすすめしています。
定期メンテナンスは、大きく悪化する前に問題を早期発見し、予防策を講じるための非常に重要なステップです。
下記のようなメンテナンスメニューを通じて、患者様がご自身の力で口腔内の健康を維持できるようサポートし、何か問題が発生した際には、早期に発見し、最小限の介入で解決できるよう努めます。
定期チェック
歯科医師が、虫歯や歯周病の兆候がないか、詰め物や被せ物に問題がないかなど、お口全体の状態を定期的にチェックします。
プロフェッショナルクリーニング(PMTC)
歯科衛生士が専門の器具を使用し、ご自身では除去しきれない歯の表面のプラーク(歯垢)や歯石、着色汚れを徹底的に除去します。
エアフロー(最新のクリーニング機器導入)
当院では、微細なパウダーと水流を吹き付け、歯の表面のバイオフィルムや着色汚れを効率的かつ優しく除去する「エアフロー」を導入しています。
歯に優しく、痛みも少ないため、快適にクリーニングを受けていただけます。
フッ素塗布
歯質を強化し、虫歯になりにくい歯を作るためにフッ素を塗布します。
ブラッシング指導
患者様一人ひとりの口腔内の状態や歯並びに合わせた効果的な歯磨きの方法を、丁寧に指導します。
食生活指導
虫歯や歯周病のリスクを高める食生活についてアドバイスし、健康な口腔環境を維持するための食事の摂り方をご提案します。
まとめ:長久手フラワー歯科口腔外科・矯正歯科が目指す歯科医療
長久手フラワー歯科口腔外科・矯正歯科は、「予防」を第一に考え、精密な「診査診断」に基づいた適切な「治療」、そして継続的な「管理」を通じて、皆様の口腔内の健康を生涯にわたってサポートする歯科医院です。
虫歯や歯周病は、放置すればするほど進行し、最終的には大切な歯を失ってしまうことにもつながります。
しかし、現在の口腔内の状態を正確に把握し、適切な予防と治療、そして継続的な管理を行うことで、そのリスクを大幅に減らすことができます。
私たちは、単に「歯を治す」だけでなく、患者様が「おいしく食事をし、楽しく笑い、心豊かな毎日を送る」ことができるよう、全力でサポートいたします。
お口や歯に関するお悩みがある方は、どんな些細なことでも構いませんので、ぜひ一度、長久手フラワー歯科口腔外科・矯正歯科にご相談ください。
皆様のご来院を心よりお待ちしております。